エメラルド
5月の誕生石
日本女性の好きな宝石№1は真珠、2位はダイヤモンドだそうですが、3位に来るのはエメラルドというデータがあります。
エメラルドは牡牛座と山羊座の守護石で、繁栄をもたらし、夫婦の愛を高める力があるそうです。クレオパトラも最も愛した宝石、キリストの「最後の晩餐」で使われた聖杯は、エメラルド製だったという説もありますし、緑色は目の疲れを癒すと考えられ、古代の宝石職人は細かい作業で目が疲れるとエメラルドを見つめたという話もあります。
エメラルドはベリル(緑柱石) という鉱物で、ベリルは混入した微量元素でそれぞれ異なった色味を発します。ベリルの内で、酸化クロムか、パナジウム、鉄によって緑に着色されたものをエメラルドと称し、評価が高いのは、青がかった濃い緑。これに対して、色の薄いもの、黄緑色、黒っぽい物は、エメラルドとしての評価が低くなります。
ベリル(緑柱石)の内、ブルーに発色したらアクアマリン、ピンクならモルガナイト、その他にもゴーシェナイト、ヘリオドールなどの宝石が含まれますが、真っ赤なレッドベリルは、ちょっと見ルビーとも見分けがつきません。
ところでエメラルドは、内包物の大変に多い石。
「エメラルドと人間に傷のないものはない」と言われ、常に処理の問題がつきまとい、避けて通ることは出来ません。
ただし、ここで大切な事は、処理と言っても天然石に施しても<許されている処理>と<許されない処理>があるのです。
<許されている処理>は、【エンハンスメント】(Enhancement)と呼ばれ、自然がやり残した作用を、人為的に与える事と定義されています。
エメラルドの場合は、ほぼ100%、オイルやエポキシ樹脂を含浸させ、内包物やワレを目立たなくしますが、これは許されています。
ですからこの場合、鑑別書には天然宝石と表示されますし、天然宝石としてなんら問題なく流通します。
ただ、この処理がされている石を、洗剤に長時間漬けおくなどは、もっての外のことです。決してなさらないで下さいね。
その他の宝石の許される処理例としては、ルビー、アクアマリン、サファイアに加熱して色を良くすることや、珊瑚の表面孔に充填して滑らかにすることがあげられます。
これに対して<許されない処理>は【トリートメント】(Treatment)と呼ばれます。本来持っていない成分を使って色や外観を変える作業で、エメラルドに色付オイルを含浸して、色を変えてしまう場合がこれに該当します。
これをされていると、鑑別書に「天然エメラルド(処理石)」と表記されて、天然石とは区別して扱われますし、価値も劇的に下がってしまいますから、高価なジュエリーを購入しようとされる場合には特にご注意頂く必要があります。
他にも色を変えるトリートメントを施される宝石はいくらでもあり、ダイヤモンド、ルビー、サファイア、真珠、オパール、トルコ石、珊瑚などに、色素塗布や、表面のコーティング、放射線照射、着色剤含浸などが行われています。また、欠けた所に充填を施した石もみられます。
宝石が綺麗になることは一面良いようにも思えますが、処理方法によっては簡単に色が落ちてしまうケースもあり、せっかくのジュエリーにがっかりしてしまっては台無しです。(処理石)と記載されたものは、トリートメントされた石で、価値が低いということをぜひご承知おき下さい。
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