ダイヤモンド
一般にダイヤモンドの価値は4つのCで決まることは、広く知られていますが、そのCとは・・・?
Curat
重さ
婚約会見などで、よく耳にする「○キャラットのダイヤ」という表現は重さです。キャラットはいなご豆の事で、一粒の重さにバラツキが少なく、ギリシャ時代分銅として使われたのが起源です。0.2g=1carat(豆1個)です。
平生私たちが目にするダイヤはせいぜい数ctが関の山ですが、これまでに採掘された巨大ダイヤの規模をご存じでしょうか。
ご参考にg単位も併記しましたので、豚肉でも買われる時を思い出してみて、目を回して下さいませ。最大のカリナン原石<3,106ct>は大体人間のこぶし大だそうです。
カリナン ----------------------3,106ct/600g(カット後530.20ct)
エクセルシォー(エクセルシア) ---995.2ct/200g
スター・オブ・シェラレオーネ ------968.9ct/200g
グレート・ムガール -------------800ct/160g
ウォイー・リバー ---------------770ct/150g
プレジデント・バーガス ----------726.6ct/150g
ヨンカー ----------------------726ct/150g
ジュビリー(ライツ) --------------650.8ct/130g
デュトイッパン -----------------616ct/130g
パウム・ゴールド ---------------609ct/120g
リージェント -------------------410ct/80g(カット後140.5ct)
コーイ・ヌール -----------------186ct(カット後108.9ct 20g)
ただ、ダイヤも磨かなければ光りませんので、史上最大の「カリナン」原石も割って9個の大きな石と96個の普通サイズの石となりましたが、その中の最大の石は530.20ct(100g強)、寸法は5cm×6cm×10cmです。英王室王笏にセットされてロンドン塔に居ます。
そして2番目は317.4ct、英国王冠の正面につけられ、3番目94.4ct、4番目63.60ct、9番目まで全て英国王室所有、今の女王陛下もしばしば愛用なさるジュエリーとして活躍中です。
ブルーダイヤとして有名な「ホープ」(カット後45.5ct)は、不幸をもたらす石として有名です。17世紀にインドの仏像の目から盗まれて、その盗賊は野犬の餌食、マリー・アントワネットとブルボン王朝は革命によってギロチンへ。その後オランダの宝石商は自殺、ロンドンの実業家は落馬死。名前の由来のホープは破産して亡くなり、カルティエの手を経て、アメリカの新聞王の手に渡り、息子は交通事故死、娘は変死、夫人は病死。映画で着用したマリリン・モンローも変死。現在は、スミソニアン博物館に展示されていますが、一説によると9.11もアメリカにホープがあるからとか。
他にも有名なダイヤは、幾多の伝説を残していますが、
愛人が、エカテリーナⅡに贈ったダイヤ「オルロフ」193ctはロマノフ王朝の王錫にセットされ、3人の名前が刻まれた88.70ctの未カットダイヤ「シャー」と共にクレムリンにあります。
洋梨型の「サンシー」55ctや、グリーンの「ドレスデン」41ct、メディチ家から出て、18世紀ハプスブルグ家の王冠にあった黄色の「フロレンティン」、「ティファニー」、「ナサック」、20ctのピンクダイヤ「オリタンシア」はナポレオンの肩留からユージェニーの櫛飾りとなり、今はルーブルにあるなど、いくつかは博物館で見ることができます。
Cut
プロポーション
ダイヤモンドは輝きがその身上。目もくらむ輝きは入った光が反射してこそ現れ、計算によって割り出された比率と角度に近い程、効率的に光ります。逆に、プロポーションが基準からはずれると、上から入った光は下や横に出て行ってしまい上面に戻りません。つまり輝きが失われる訳です。
上面に入った光が全て上面に戻ってくるように計算されたカットが、57~58面のラウンドブリリアントカットです。上から見た最大直径を100として、下の尖った部分までの深さ60~61%、表面のテーブル面が53~55%、ガードルの角度は34と1/2°と40と3/4°など、理想値にいかに近いかによって、
Excellent-Very Good-Good-Fair-Poor の5段階に分類されます。
重さだけを気しても、深すぎるカットなら石は小さく見えますし、かと言っ
て、薄く広いカットならば大きく見えるかと言うと、あまり光らず、存在感がなくなります。
スタイル抜群の石は強烈な光を放ち、内包物さえも目くらましの影に隠し、強い存在感を示します。輝きに及ぼす影響は、カットが大変重要で、4Cの中でも優先順位が高い項目と言えるでしょう。
Clarity
透明度
天然の石は、ほとんど内部になにがしかの内包物を持っており、内包物はあって当然のものなのです。しかし、あまりにも多いと、光の屈折に影響して輝きが減るので、内包物の量をグレードで表します。
ある程度の大きさのダイヤモンドを買おうとした時、「VVS」や「VS」という表示がつきますが、それが内包物の量を表すグレードです。
FLAWLESS【FL】(=欠点が無い)
内包物が見つからないということです。こんな事はめったにありませんから、基準上あるだけと考えて頂いて良いと思います。
INTERNALLY FLAWLESS【IF】(=内部には欠点がない)
これは表面にちょこっとひっかきがあるような・・・という感じで、軽い研磨でFLになりますから、FLと同じ、めったにありません。
さて、ここからが本番です。
【VVS1/2】Very Very Slightly Included(ほんのほんのちょっと内包?)
VVSってVeryを重ねているだけなんて、笑ってしまいませんか?
【VS1/2】Very Slightly Included(ほんのちょこっと内包?)
Veryがひとつ減りました。「ほんのちょっと見える?」って感じです。
【SI1/2】 Slightly Included(ちょっと内包?)
Veryがまたひとつ減りました。「ちょっとあるかな?」です。
【I1/2/3】Imperfect(完璧ではない)ここでIの持つ意味が変わります。
でもI1,2では曖昧に、I3で肉眼ではっきり見える、が定義です。
つまり【I】以外は、ジュエリーを身につけていて、内包物を察知するのは困難と言って良いと思います。それにしては【VVS】と【SI】では、相当価格が違いますから、ここはひとつよくお考え下さい。
ちなみに、鑑定は10倍ルーペが規定です。10倍というのは、虫眼鏡よりも少し強いくらい。これで、鑑定士が「ある」「ない」を決めます。
鑑定士は、大変な訓練を重ねていますから、信頼性は高いのですが、それでも人間の裁量ですから、時としてグレード判断が変わることも絶対に無いとは言い切れないのも事実です。
Color
色
少し前まで、ダイヤモンドは無色でなければならないような雰囲気がありましたが、近頃は、様々な色つきダイヤにも市民権が与えられていることは喜ばしい事です。
ダイヤは従来無色に近い程グレードが高いとされ、
アルファベットのABCは無くて、
最上級はD~EFまで無色、
GHIJまでが「ほぼ無色」 かつての宝飾品はこの辺りまででした。
その後、KLMは「かすかな黄」、
NOPQRは「非常に明るい黄」、
STUVWXYZ「明るい黄」つまり黄味が強くなる程価値が下がります。
よく通販などで見かける説明ではHやIカラーなどが多く、低グレードだとお思いの方もいらっしゃいますが、HもIも単体では無色にしか見えません。ただ、DやFとは歴然とした価格差があります。
少し前、都内の某一流百貨店で創立○百周年記念行事の一貫として、ブラウンダイヤを特集した時、「ブラウンダイヤは珍しくて、価値が高いですよ」と説明なさっているのを聞いてびっくり仰天しました。
ブラウンダイヤに何の罪もありませんし、そもそも、黄色っぽくなると、価値が下がると決めた観点が悪いとも言える訳で、黄色もピンクもブルーも茶色も、黒もみんなそれぞれに魅力的です。
でも現実には、色によって大変な価格差があり、グレード的にはZ未満のブラウン(茶)に対して、老舗デパートで【珍しい、価値ある】という表現は穏やかではありません。
近頃は黒も一部で流行しています。色々な色のダイヤが市民権を得て、市場に登場して来ていることは楽しくもあり、手の届き易い安価なダイヤは歓迎ですが、接客販売の方々の不用意な説明で、混乱を起こされると困ります。
安くできるなら、是非とも安くして、大勢に夢を与えて欲しいものです。
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