貴金属は8種類
貴金属とは、その名が示すとおり、貴い金属のことで、以下の3つが要件です。
◆簡単に変質せず、化学的に安定で、耐蝕性に優れていること
◆美しいこと
◆資源的に稀少で、高価であること
貴金属とされる金属は8元素あります。
- ①金(gold/Au)
- ②銀(silver/Ag)
- ③プラチナ(platinum/Pt)
- ④パラジウム(palladium/Pd)
- ⑤ロジウム(rhodium/Rh)
- ⑥ルテニウム(rothenium/Ru)
- ⑦イリジウム(iridium/Ir)
- ⑧オスミウム(osmium/Os)
そして、③から⑧までの6元素(Pt/Pd/Rh/Ir/Ru/Os)はプラチナ族(Platinum group metals:PGM)に括られています。
上記8種類の貴金属の内、ジュエリーとして目にするのは
①金(gold/Au)
②銀(silver/Ag)
③プラチナ(platinum/Pt)の3種類ですが、
⑧Osを除いた7種類はジュエリー用の金・銀・プラチナ合金に使用されています。
金属の比重
金属というと、大抵似たり寄ったりの重さだと思われるかもしれませんが、金・銀・プラチナは、それぞれ大きく比重が異なります。
(銀:10.5、金:19.3、Pt:21.4)
これがどういうことかというと、
<厚さも幅も2mmの指輪を例にする>と
この指輪の重さは銀で3gとします。純金を使うと重さは5.5gになり、プラチナなら6gを超え、実に銀の2倍以上の重さになる訳です。
これに、現在のgあたりの国際相場を乗じると銀リングと金リングの価格差は80倍、銀:プラチナなら160倍もの価格差がある訳です。
つまり、単純に金属の価格が異なるだけではなく、そもそも必要な重量も変わってくるという事実は一般消費者の方の盲点ではないでしょうか。
貴金属の値段
貴金属は、毎日ロンドンを中心にニューヨーク・チューリッヒ・香港・東京の5大国際市場をはじめ世界中で取引され、取引価格は、1oz(オンス)あたりの米$建てで決まります。
市場で売買が成立すると、その価格をその時点の為替相場によって円に換算し、国内価格が発表されます。従って貴金属の価格は世界共通、時差によって1日中変動し、相場が激しく動くときは、1日のうち幾度も変わってしまいます。
なお、貴金属の国際取引は、ラージバー(12.5kg)のインゴット(延べ棒)の形で行われます。もっと少量の金を市場流通させるときは、コイン型などにして、1/10、1/4、1/2、1ozなどの規格があります。
ここで使われる単位OZオンスは、国際的貴金属取引で、貴金属にのみ使われる単位(金衝)です。
1トロイオンス(troy ounce:oz)=31.1035g
(一般の重量単位1oz=28.3495gの常用オンスoz avdpとは換算が異なります)
もちろん、ジュエリーに使用される貴金属も、この市場価格によって売買されます。
ジュエリーに付けられる価格の内、宝石代や工賃を除いた地金Costがいくらになるのか、正直なところジュエリー生産者にも予測のつくものではありませんから、大変頭の痛い問題です。
特に一昨年から高騰が続いている地金相場の狂乱ぶりは、下のグラフに示す通りで、今少し落ち着いて欲しいものと願わずにはおれませんが、逆に、お手持ちの不要貴金属を売却なさるには、これ以上のチャンスは又とないかも知れません。

ジュエリーにどんな貴金属を選ぶか
ジュエリーを資産として購入される方は、少数派だと思いますが、本当に貴金属の資産価値を求めて手に入れる場合は、細工加工してない金塊を積まれる方が理にかなっています。
ジュエリーに加工した貴金属は、身を飾る装身具であり、そこに寄せる価値観は心の具象化であったり、宝石を留める為の枠であったり、又は単なる装飾品であったり、いずれにせよ金属自体の市場価値とイコールではありません。
ジュエリー用の合金した地金には、
その物自体の輝きが美しいもの、
色味が特に魅力的なもの、
宝石を掴む粘度に優れているもの、
傷や変形に強いもの、
華奢な造形に耐えられるもの、
ボリューム感や迫力を表現したいもの
など、様々の用途に適した種類がそれぞれに存在します。
現在、全ての地金が非常に高騰している中、既存の思い込みだけで無暗に高価な地金を最良と考えるのではなく、最も目的に合った地金を選ぶ柔軟な度量を持つことが、ジュエリーをより楽しめる背景となることを、どうぞご承知おきください。
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